Sadahのfootball記

いちサッカー好きによるサッカーの観戦録、見聞録

Jリーグ 第五節

代表ウィークが明け、Jリーグも再開した第五節。

いまだに勝ちがない王者川崎。

昇格組で大健闘をみせ、前節までで3位につける大分。

さすが世界一優勝予想が難しいといわれるJリーグである。

というわけで今節特にアツかった2試合を独断と偏見に基づき勝手に決めて

ご紹介していこうと思う。

 

 

名古屋 4-0 札幌

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前半17分シャビエル

前半31分オウンゴール

前半39分長谷川アーリアジャスール

後半5分シャビエル

 

攻撃的な両チームの対戦。札幌は攻撃の軸をチャナティップが担い最前線のアンデルソンロペスと鈴木武蔵がフィジカル満々に駆け回る、ミシャ特有の3-6-1または3-5-2がいかに通用するか。対する名古屋は去年より確実に順応したジョーを起点に攻撃を組み立てる。パサーのシミッチ、アクセントをつけられるシャビエル、ダイナミズムを兼ね備えた相馬もボールに絡む。連動性のある攻撃がどれだけできるかがポイント。

試合結果は名古屋の圧勝。名古屋としては試合を通じてとにかく距離感がよかった。また前線の一角でスタメン起用された長谷川アーリアジャスールには驚いた。起用されたこともさることながら、あれだけ攻撃的なポジションでかなり効いていた。ボランチ専だと思ってました、すみませぬ。珍しく風間監督も認めていた距離感の良さは彼のポジショニングのおかげかもしれない。シャビエルもさすがの決定力、それに加えてオフザボールの動きも良くなってきている印象。特に4点目の場面なんか顕著に出ていた気がする。ジョーに関しては得点こそなかったけど、なんでもできるんだなーと思った。引いた位置にまでボールを受けに降りる動きをしたと思ったら、もちろん最前線でポストもできる。得点だけじゃなくてアシストの方にも注目していったほうがいいかもしれん。あとはシミッチ、超個人的になるがかなり好きな選手。視野の広さもさることながらマンマークを受けながらもポジショニングの良さでいい位置でパスを受けなおしたり、とにかくインテリジェンスがあるなと。ミドルが打てるのも魅力的。米本、和泉、吉田、宮原の奮闘も素晴らしかった。風間監督のすごさまざまざと感じるナイスゲームだった。

それに対して札幌は全くと言っていいほど歯が立たなかった。札幌としてはある程度ボールを持つことができていてアタッキングサードへの侵入もそれなりに見られたが、サイドに追い出され決め手を欠く展開。両ウイングバックの攻撃も効果的でなかったうえに、デュエルにおいても名古屋の中盤に負け続けた。というよりもそれ以上に名古屋の中盤がよかったんだけれども。一つこの試合中光が見えたのは、後半28分から投入された岩崎。彼が入ったことによってシンプルに縦を使うシーンが増え、より簡単に名古屋ゴールに近づく回数が増えていった。ルヴァンでもなかなかな動きをしていた岩崎にはこれから期待できるかも。

 

G大阪 3-4 神戸

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 G大阪

前半10分アデミウソン 

前半24分ウィジョ 

後半27分倉田

 神戸

前半45分ポドルスキ

後半9分ビジャ

後半35分田中順也

後半44分田中順也

 

失点がもうどうにも止まらないガンバ大阪と超豪華メンバーで日本だけでなくもはや世界中から注目されるヴィッセル神戸関西ダービーとして熱い戦いを繰り広げてきた両チーム。今回も本当にアツかった。吹田の史上最多観客数である37036人を叩き出すくらい本当にアツかった。

試合の方は4-3で神戸の勝ち。スコアを見てもすぐわかるように気持ちいくらいの打ち合いだった。途中まで3-2でガンバが勝っていたのだが、絶対にこのままでは終わらない気がした。それくらい異様なゲームだった。

ガンバとしては試合開始から神戸の良さを消すかなり出来の良い立ち上がり。パスコースも完全に消しに行き、ボール保持者に対するファーストプレスもまあ早かった。神戸のザル守備もさることながら連動したディフェンスから、小野瀬、アデミウソン、ウィジョは常に脅威だった。狙いのショートカウンターから前半で二点を先制し明らかに頑張ペースと思われた。思われたのだが、、。前半終了間際のセットプレーのこぼれを押し込んだポドルスキによって神戸は息を吹き返してしまった。諦めの悪い神戸は後半になって前半が嘘かのように攻勢に出てきた。イニエスタポドルスキ擁する攻撃陣に受けにまわるしかなくなり、時折鋭いカウンターは見せたものの雨の影響もあって体力を削がれていった。最後の場面ではびっくりするくらいガンバの選手は足が完全に止まっていた。攻撃陣に関してはこれといって注文はないだろう、プレスも効果的だったし3点と仕事もきちんと果たしている。中盤の高も奮闘していたし、ヤットさんも相変わらずプレービジョンが高く効果的なプレーだった。じゃあなんで負けたのか。やはり問題は守備陣だろう。キムヨングォンがまだフィットしてない感があり、三浦、藤春ともに軽さが目立つ。菅沼は思い切りのよいインターセプトなど随所に良さが目立ったが経験不足は否めない。とはいえ神戸の運動量も見事だったし、メンツはそろっているのでまだまだこれから立て直していけると思う(ってか立て直してもらわないと)

神戸としてはビルドアップにかなり苦戦を強いられている。特に最後尾またはサンペールからイニエスタに入るパスは常に狙われていて二点目のシーンなんかはめっちゃ象徴的。もっと丁寧にパス付けしていく必要があるように感じた。単純に能力的に無理がある気も否めないが、、。しかしながら前線から前、とりわけイニエスタポドルスキからのフィードはJではほかに見ることのできない制度を誇る。2点目3点目なんかはポドルスキの点といっても過言ではないくらい素晴らしいクロス、ロングフィードだった。イニエスタの変態ドリブルとポドルスキの変態フィジカルに関してはもはや今更語るまでもない。そんな変態二人を差し置いて、この試合最もインパクトを残したのは個人的には古橋だと思う。前半からフルスロットルで飛ばしているように見えたが後半になり、70分が過ぎ、80分が過ぎ、、全く運動量が落ちなかった。しまいには試合終了直前にスプリントでペナルティエリアに一人で運んでいく始末。ガンバにとって最後の10分、最も脅威に感じていたのはポドルスキでもなくイニエスタでもなく昨年岐阜からやってきた古橋に違いない。また古橋についてもう少しお話をさせてもらえば、もともとエリア内の仕掛けには定評があったもののそれに加えクロスに飛び込む形も最近非凡なものを見せ始めている。きっとビジャのボックス内での動き出し、動き直しを見て盗んでいるのだろう。年齢的にも若く成長著しい古橋にはかなり期待が持てそう。得点シーンに限って言えば、スタメンが固定がちだった神戸の中で田中順也がジョーカー的な役割を果たし2ゴール挙げて決勝点となり勝ち切ったのは、層の厚さにも直結する活路を見いだせたのではないだろうか。4点目が入った後のイニエスタの尋常じゃない喜び方を見ても、チームの雰囲気はとても良いことが見て受け取れる。後ろにはまだまだ課題が残るが、このドラマチックな勝利で勢いは確実に出てくるだろう。

 

 

その他の試合もさらっとどうぞ。

横浜FM 0-0 鳥栖

 三好、中川を中心に攻め続けたマリノス。一方的な試合展開だったがなんとか鳥栖は引き分けに持ち込んだ。

仙台 0-2 C大阪

どちらもチーム状況が芳しくない中での一戦だったが、中盤を制圧したセレッソが力勝ち。

浦和 1-1 FC東京

いつもの固い守備からのカウンターで先制したFC東京だったが、最後の最後に森脇によって勝ち点を1にされてしまった。久保君マジでうめえ、今シーズンはやれるぞ。

磐田 1-1 鹿島

伝統ある2チームの対戦。(磐田は見る影もなく個人的には降格筆頭)

この試合でも磐田はちぐはぐさが目立った。せっかく鹿島が迫力がなかっただけに勝っておきたかった。

大分 0-1 広島

好調大分だったが、得意のサイド攻撃を広島に5バックで守られ万事休す。対する広島は完全にスカウティングがはまり大分に良さを出させないまま、手堅く勝ち切った。ヴェルディから移籍したドウグラスヴィエイラはヘッドで初ゴールを記録。

松本 0-2 川崎

やっとエンジンがかかってきたか。試合を通して松本は全く歯が立たなかった。川崎としては理想的な試合運びでまさに横綱相撲だった。阿部はシュートがうますぎる。

清水 1-3 湘南

フレイレが古巣相手に躍動。空中戦ではめっぽう強くおまけにゴールまで決めた。松田のボランチもかなり効いていた印象。清水はそろそろ買っておかないと信号の色が変わりそう、、。守備陣の立て直しが急務で特に今年からCBを務めている立田はかなり不安定なプレーぶり。本職なだけに頑張ってほしい。ドウグラスの復帰が唯一の光明か。